ハイチという国

世界史は強化月間(課金月間)が終わり、心の何かが抜けたようである…抜け落ちていく…

 

その中で、ハイチという国が気になった。

 

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現在の知識

ハイチは、コロンブスによって“発見”されたとされる西インド諸島にある。なお、梅毒はハイチあたりから世界に広まったとされる。

大航海時代を経て、アメリカ独立戦争によって独立の気運はヨーロッパやラテンアメリカへ伝染した。その中でハイチの独立は例外的であり、世界初の黒人による共和国という形で独立した。これはハイチが砂糖の島であり、商品作物かつ労働集約的であるサトウキビ栽培を行っていることに要因をみることができる。一ヶ所に人口が集っていたことで革命が可能となる。

フランス革命で中心を担ったジャコバン派に由来し、指導者トゥサン=ルーベルチュールは黒いジャコバンと呼ばれる。ナポレオン軍を撃退し、1804年独立宣言。

中南米は悲惨である。大土地所有制が残り、モノカルチャー経済、アメリカの庭状態である。その中でハイチは革命により大土地所有者から貧困者に土地が配られたが、しかし現在のハイチは大変貧しい。土地が配られたが、自作農がうまくいっていない。(これは日本にも当てはまる。)

 

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地球の歩き方は『キューバ、カリブの島々』の中でたった半Pの扱いだった。いかに観光に向いていないか。

 

人口1071万

首都ポルトープランス

立憲共和制

アフリカ系黒人90%
キリスト教ブードゥー教

フランス語、クレオール語

政情不安定、貧困による暴動、ハイチ地震…不要不急の渡航中止(日本外務省)

 

歴史

先住民タイノ・アラワク族 

紀元前1世紀頃南米アマゾン川流域からカリブ海に移動してきた。キャッサバ、タバコ栽培、農耕民族。

コロンブスによる新大陸発見

スペイン人によるエンコミエンダ制(スペイン本国による、征服者や植民者に対し、キリスト教の強化と保護を条件に、統治を委任し、先住民を奴隷化することを許可した農園経営形態)

ラス=カサスによるインディアス虐待の報告書の結果、皮肉にも黒人奴隷の輸入促進につながった(そして既にタイノ・アラワク族は全滅していた)

フランス領サンドマング時代

スペインは南米大陸の金に興味が移り、代わってフランス人が定住、スペインはフランスへ割譲(1697)。フランス人はサンドマングと名づけ、プランテーション経営。世界で最も豊かな植民地に。

リーダー、トゥサン=ルーベルチュールの登場。プランテーション奴隷の8人兄弟の長男。読み書きを学び、主人に頭の良さを認められ白人の仕事(家畜の監督官)を任された。フランスと戦争を開始。ルーベルチュールはあくまで奴隷の解放と平等を求め、フランスからの離脱は望んでいなかった。戦半ば、ルーベルチュールはフランスのアルプスの牢獄で1803死亡。部下デサリーヌは独立を望み、ナポレオン軍との戦を続け、勝利。1804年独立宣言。

独立後

軍主導の独裁政権ムラート(黒人と白人の子供)vs黒人の人種差別問題、貧富の格差。デサリーヌは1806暗殺。プランテーションは荒廃し、兵隊や農民に分配、そして完全に消滅。土地を求めて森林伐採。植民地時代の基盤は崩壊、道路は消滅。国際社会から冷たい視線、承認されるため賠償金の支払い。